Bangkok

湿り気を帯びた路地に、
ゆっくりと光が差し込む。

まだ熱の残る舗道は、
一日の終わりを静かに受け止めていた。

行き交うもの、
立ち止まるもの、
そして、ただそこに在るもの。

それぞれがわずかな距離を保ちながら、
同じ空気の中に溶けていく。

名前のない時間。
輪郭の曖昧な光。

その中で、
ひとつの色に出会った。